アメリカでエンジニアになるということ – #5 運転免許

次に免許です。前の記事にも書きましたが、免許の取得に SSN は求められなかったはずなので、レンタカーでの運転に一通り慣れてきたら免許を取得してしまったほうがよいです。免許取得の流れは以下の通りです。

  • オンライン登録
  • ペーパー試験
  • 実技試験
  • 実技試験の結果を持って窓口で申請

ワシントン州の免許に関する公式サイトはこちらです。

WA State Licensing (DOL) Official Site: How to get your driver license if you’re 18 or older
http://www.dol.wa.gov/driverslicense/18over.html

運転免許は州ごとに管理されているらしく、免許を発行する機関の名前も州によって違うようです。ワシントン州では、DOL (Department Of Licensing) というところで免許を発行してもらいますが、ニューヨーク州だと DMV (Department Of Motor Vehicles) という名前になっています。まず以下のページからオンライン登録を行います。登録が済むと ID が発行されますが、実はこれがそのまま免許 ID になります。

WA State Licensing: License Express registration – Step 1
https://secure.dol.wa.gov/home/newDriver.aspx

事前登録の次はペーパー試験 (Knowledge Test) です。ワシントン州には、なんと日本語版の運転の手引きがあるので、これを読んでみっちり勉強しましょう。試験対策というより、アメリカで運転するための教科書なので、覚えておかないと駄目なことばかりです。DOL のウェブサイトにはオンラインの模擬試験があって、本番もほとんど同じのが出るので、必ずやっておきましょう。目安としては、模擬試験を 3 回連続でやって全て合格点ならペーパーも受かると思います。

WA State Licensing (DOL) Official Site: Driver guide
http://www.dol.wa.gov/driverslicense/guide.html

Practice test
http://www.dol.wa.gov/driverslicense/practicetest.html

ちなみに、日本での交通規則と大きく異なるところは次の点でしょうか。

  • 特別な表示がなければ、赤信号でも、一時停止して安全に右折できる場合は右折可能。
    左折して一方通行に入る場合も同様。これは比較的有名ですね。
  • 踏切では一時停止しない。そもそも踏切がほとんどありませんが。
  • スクール バスが赤ランプを点滅させて停止 (子供が乗降中) している場合、同方向の車線の車は停止。
    中央分離帯や柵などがない片側1車線では対向車も停止。
  • ALL WAY STOP は一時停止して、到着した順番に交差点に進入可能。同着なら右側優先。
  • 黄色の矢印は、もうすぐ矢印が赤になるということ。
  • 黄色の点滅矢印は、対向車優先。

試験で意外と出るのが数字の暗記系です。消火栓の何フィート以内には停止しては駄目、とか、車間距離は 4 秒、など。まあ、模擬試験をやっておけば大丈夫です。タイヤはパンクしたらどうする、とか緊急事態の対応も聞かれます。全部教科書に書いてあるので覚えるだけです。

さて、実際に試験はどこで受けるかというと、DOL のオフィス、もしくは DOL が認定しているドライビング スクールで受けることができます。日本と同じですね。↓のページから場所を探せます。

WA State Licensing (DOL) Official Site: Driver license testing locations
http://www.dol.wa.gov/driverslicense/testlocations.html

上記サイトにも書かれていますが、ドライビング スクールによって受験料が異なります。プランも様々で、複数回の受験や実技試験、実技試験の練習がセットになっているプランもあります。それほど値段にばらつきがあるわけではなく、仕事を抜け出して試験を受けに行く以上、職場からもっとも近いところを選びました。ちなみにここです。

Driving Excellence, LLC | Bellevue, WA 98005
http://www.drivingschoolbellevue.com/

おそらく、どこのスクールでも Knowledge Test は予約なしで受けられます。事前のオンライン登録で発行された ID と、受験料の支払いが必要になります。受付で問題用紙とマーク シートをもらって、鉛筆で書きます。時間は無制限でした。やはり適当です。大抵のところで日本語の試験が用意されているようです。回答し終わって紙を受付に持っていくと、その場で採点され、合格だと実技試験の予約ができます。予約するときに実技試験の受験料も取られました。

さて実技試験 (Driving Test) ですが、日本でペーパーだったこともあり、緊張します。どんな人でも、準備はしておいた方がいいでしょう。試験官や試験を受ける場所によって内容は異なると思いますが、出る可能性のある大技は以下の 3 つでしょうか。

  • 縦列駐車 (Parallel Parking)。
    説明は不要ですね。停車した場所が歩道から 12 インチ以上離れていると減点です。
  • 交差点をバックで曲がる (Backing maneuver とかいう項目) 。
    日本で言うところの車庫入れを、なんと住宅街の交差点でやらされます。路肩にぶつかるとアウトらしいです。
  • 3-Point Turn.
    これはいい日本語がないですね。片側 1 車線など、一発で U ターンできないところで、一度切り返して U ターンをすることです。私のときは出ませんでした。

不安であれば、広い駐車場はどこにでもあるので練習しておきましょう。縦列駐車が不安だったので、Youtube の参考動画を見つつ、会社の駐車場で何回も練習しました。

大技そのものに加えて、ウィンカー (Blinker) の出し方も重要です。縦列駐車や 3-Point Turn の最中でバックをするときも、必ず曲がる方向にウィンカーを出さないと減点されるので注意して下さい。

3-Point Turn もそうですが、日本で聞きなれない単語は覚えておきましょう。重要なのが、"Pull Over" です。これは路肩に停車することを意味します。そして、Pull Over と言われたら何らかの大技が始まる前兆です。

その他の注意点は以下の通りです。日本では高速教習があったりしますが、フリーウェイを走らされることはありません。

  • ハンド シグナルは必ずやらされます。右折、左折、停止を覚えておきましょう。
  • 当たり前ですが、制限速度は守りましょう。試験中は自分の後ろに渋滞ができますが、気にしたら負けです。制限速度を越えると一発で試験中止です。
  • 交差点での左右確認、バックの時の後方確認はとにかく大げさにやりましょう。これは日本も同じですね。
  • Pull Over と言われたときに、停車する場所に注意しましょう。歩行者安全区域から 20 フィート以内、消火栓から 15 フィート以内、踏切から 50 フィート以内、歩道から 12 インチ以上、ドライブ ウェイから 5 フィート以内、に停めると減点です。私のときは消火栓が近くにあって減点されました。そんなの知るかよ・・。引っかけとか意地悪だわ・・・。
  • 坂道での駐車方法は必ず聞かれます。歩道の縁の有無、上り坂下り坂、それぞれでのハンドルを切っておく方向は必ず覚えましょう。平らなところでも、ここを上り坂だと思って停車しろ、とか言われます。それと、サイドブレーキも忘れてはいけません。
  • ハザードは使わない。アメリカでは、路肩に停車したときもハザードは点けません。サンキューハザードは論外です。車が故障したとき以外で使ってはいけないので、試験で使うことはないでしょう。

DOL による公式の実施要綱は↓です。

WA State Licensing (DOL) Official Site: Driving test
http://www.dol.wa.gov/driverslicense/drivingtest.html

そんなこんなで準備を終えたら、実際に実技試験を受けにいきましょう。もちろん車でドライビング スクールまで行くわけです。おかしな話ですね。ただし一点注意。日本で免許を持っているのであれば、国際免許を取得することで 30 日間 (実際はもうちょっと長くても OK らしい) はワシントン州で運転できます。したがって、レンタカーでドライビングスクールまで行っても OK です。日本で免許を持っていない、もしくは国際免許を取得していない場合は、もちろんアメリカで運転してはだめです。誰か免許を持っている人に連れて行ってもらう必要があります。

受付に行って、実技試験の試験官にレンタカーの書類やら保険の書類やらをチェックされて、出発です。最初に各種ランプのチェック、ハンドシグナルの確認があってから、ドライビング スクールの敷地を出て付近の公道、住宅街で試験が行われます。1 時間弱でしょうか。当たり前ですが、天気がよくて明るいときに受けるとやりやすいと思います。

試験が終わると、その場で採点されて、すぐに合否が伝えられます。100 点満点の減点方式で、80 点以上で合格です。なお、縦列駐車が 0 点でも他ができてれば受かります。

合格したら、ドライビング スクールを後にして、DOL のオフィスへ向かいます。ここでも、入り口のところの機械で整理券を取って、並びます。窓口で事前登録の ID を伝えると、その場で写真を取られて、その日は紙でできた仮の運転免許証が発行されます。このときに発行料みたいなのを払う必要があるのですが、私の行った DOL は VISA が使えませんでした。日本の Mastercard で事なきを得ましたが、要注意です。現金も持っていたほうがいいかもしれません。正式な免許証は、一週間後ぐらいに郵送で送られてきます。仮の運転免許証でも Picture ID として扱われるので、アルコールの購入のときにいちいちパスポートを見せる必要がなくなります。

アメリカでエンジニアになるということ – #4 アメリカでの手続き

次にアメリカでの手続きについて書きます。一つ一つの手続きはさほど難しくありませんが、電話したり現地へ行ったり、郵送されてくるのを待ったりするので面倒、かつ時間がかかります。さすがに引越しの日は半日休みましたが、それ以外は何とか通常業務の合間にできました。遅れるほど仕事も忙しくなってくるので、そういう意味でも急ぐに越したことはないです。進める順番も重要で、同時に全部始めることはできません。

私が実際に進めた順番は以下の通り。

  1. 銀行口座の開設
  2. 携帯電話の購入/契約
  3. ソーシャル セキュリティ カード (SSC) の取得
  4. 運転免許の取得
  5. 車の購入
  6. アパート探し
  7. 船便の荷物の搬入

多くのブログに記載があり、会社の法務の人にも聞いて確かめたので 2013 年 10 月現在でも変わらないはずなのが、SSC は入国してから 2 週間ぐらい経過してから申請する必要があるということ。これは、入国したという情報がソーシャル セキュリティー側のシステムに反映されるまでに時間がかかるとかなんとかいうのが理由らしいです。バッチ処理にしても遅すぎる気がしますが・・・。というわけで、SSC の申請はすぐに始められません。

次に重要なのが銀行口座ですが、SSC がないと開設できないという情報と、SSC がなくても何とかなった、という情報が混在しているようです。これは、銀行のポリシーや、受付の人のやる気に左右されるようです。SSC がないと保証金を求められた、という情報もあったので、どちらかというと SSC は必須ではない気がします。ということで、アメリカに来たら初めに銀行口座の開設をやりましょう。私の場合は、窓口に行ってパスポートとオファーレターを見せると、その場で Check Account と Saving Account を開くことができ、VISA 対応のデビット カードをもらえました。クレジット カードとオンライン バンキングの申請は SSC がないとできませんでした。

銀行口座ができたので、駄目元で携帯ショップ (AT&T) に行ってみたところ、何の問題もなく携帯の契約もできました。各種手続きで電話をかけたり、電話番号を記載したりすることが多いので、携帯電話も早めに確保しておいたほうが楽です。日本と同様にアメリカでも、固定電話を契約せず、携帯だけを使うのが一般的になりつつあります。特別な理由が無ければ固定電話は不要です。

この後は SSC の申請ができるようになるまで特に何もしていませんでしたが、運転免許の取得は SSCがなくてもできるので、時間があれば免許を取っておきましょう。早めに免許を取って車を購入できれば、レンタカー代を節約できます。免許については後でまとめて書きます。

SSC の申請は簡単です。まず、ソーシャル セキュリティのウェブから、SS-5 という申請書をダウンロードします。いつの間にかウェブサイトがリニューアルされて分かりやすくなっていました。当時は非常に表示が遅かった・・。

Social Security Number and Card
http://www.ssa.gov/ssnumber/

SS-5 Form
http://www.ssa.gov/online/ss-5.pdf

SS-5 は PDF 形式で、署名以外のところはオンラインで記入できます。あとは印刷して署名するだけです。SS-5 の紙はソーシャル セキュリティ オフィスにも置いてありますが、自宅で記入したほうが楽です。

SS-5 を記入したら、最寄りのソーシャル セキュリティ オフィスへ行かないといけません。以下のサイトで探して、車で向かいましょう。Google Map で “Social Security Administration” で検索しても出てきます。持ち物は、SS-5 とパスポート、I-94 を印刷したものです。

SSA Office Locator Social Security Office Locator, Social Security
https://secure.ssa.gov/ICON/

朝に行きましたが、窓口が開く前から 10 人ほど並んでいました。ここでの流れは、ビザ申請の時の大使館とほぼ同じです。入り口のところに機械があり、New application みたいなボタンを押すと受付番号が書かれた紙が出てきます。その番号が呼ばれるまで適当に待ちましょう。大使館と違って 3 時間も待たされることはなく、20 分ぐらいで呼ばれました。ビザに問題がなければ、特に突っ込まれることもなく申請書を出すだけで手続きは終わり、カードは後で郵送されます、と言われて終了。このときにソーシャル セキュリティ ナンバーは教えてもらえないので、カードが来ないと分かりません。一週間後に届きました。番号は 7 桁なので、暗記しておくとよいです。なお、番号が悪用されることを防ぐため、カード自体は持ち歩かず金庫などに入れておけ、と書かれています。覚えた番号をメモしておくのも避けたほうがよさそうです。